仕組み化ばかり意識してるとハマる罠

こんにちは、内藤です。

今回は、仕組み化にまつわるお話です。

仕組み化はビジネスがある程度進んでくると
必ず向き合うことになる内容ですね。

今回はその仕組みかについて
個人が陥りやすい罠についてのお話です。

仕組み化というと、いろんなものがあります。

例えば、普段作業しているちょっとしたことを自動化するとか
講座を作ったから、その講座をステップメールにして配信するとか
毎回対面セールスをやっていたけれど、動画にして簡易的なレターを準備して
セールスを自動化する、とか、

いろいろあります。

インターネットが進み、ツールの無料化や高機能化が進んだことで
僕らはかなりいろんなことが低価格で、しかも安易に仕組み化できるようになりました。

だから、多くのビジネスマンは仕組み化をしていくことに
興味を持ったり、意識している人も増えたんじゃないかと思うんです。

とはいえ、仕組み化なんてしなくても、
別に仕事自体はできますし、仕事の受注も可能
です。

定期的に集客ができていれば、仕事は安定していきますし、
アセットやテンプレートなんて使わなくても
仕事自体はできます。

ただ、非効率である、というだけでしょうか。

そういう点で見れば、仕組み化そのものに
こだわらなくても良いと言えば良いでしょう。

とはいえ、仕組み化をすることで、
いろんなものを効率化することができるので、
やっておいて越したことはありませんし、
何かが起きた時のフェールセーフとして
働くということもあるのも事実です。

ですから、ある程度、仕事が回り始めて、
勝ちパターンが見えてきて最適化できそうなタイミングになったら
ぜひ仕組み化を考えて欲しい
な、と思うんです。

ただ、注意して欲しいのは、
仕組み化をビジネスを始める前から意識していると、
うっかりはまってしまうことがあります。

誇大広告や仕組み化で楽ができる、という触れ込みに
意識されすぎて、ハマってしまうことですね。

それは・・・。

今、自分ができることをおろそかにして、
仕組み化に関することばかりに目がいきすぎて、
結果的に遠回りする、ということです。

これはまさに過去の僕がはまった罠そのものです:笑

仕組み化をする、というと
いろんなやり方がありますし、目的があります。

例えば、

・ネットで集客を自動化する

・自分にあったお客さんだけを
 最終的に自分の元に来るように効率化する

・自分のスタンスをわざわざ説明しなくとも、
 知らないところで、伝わるようにする

・後輩の育成を効率化したい

・自分が病気になったとしても、
 最低限毎月生活費が発生するようにする

とかとか。

でもこれらは大前提として、

・あなたがどこを仕事としてやりたいのか?

・どこを苦手としている部分なのか?

・何を目的として、効率化を測るのか?

など、あらかじめはっきりしておく必要があります。

冒頭でも軽く触れましたが、
そもそも「仕組み化」というものは、最適化の一種であり、

「今ある仕事をどんな風にありたい姿に持っていくか?」

という話に関連しています。

ですから、ビジネスをやっていないにもかかわらず、
仕組み化が先行することは、本来あり得ないのです。

僕が中小企業のサポートとして、
WEBディレクションする場合には必ずお伝えしますが、

「オフラインの仕事ありきで、インターネットを使った効率化や仕組み化が存在します。」

お店で商品を売っていて、
それをもっとインターネットを
活用して多くの地域に届けたい

地元のサービスとして、これまでリーチできなかった
地元の人にリーチしたい

仕事が増えて、顧客管理を効率化したい

もっと理念や仕事の仕方を知ってもらい

自分のサービスを最も求めているお客さんにアプローチしたい

こんな風に「今ある仕事ありき」だと僕は捉えています。

しかし、インターネットで仕組み化をすると

・半自動的にお金を生み出すことができる
・時間を生み出すことができる

という甘い言葉に惑わされてしまうと、
仕組み化ばかり意識がいってしまい、
本来、踏むべきステップを飛ばしていることがほとんどです。

仮にクリエイターであれば、今ある仕事を数回した結果、
もっと仕事量を増やしたい、ムダ・ムラが多いから効率化したい

と思えて、初めて仕組み化、というフェーズが見えてきます。

インターネットを使って、お客さんのニーズを汲み取り、サービスを生み出す。

こんなことも可能といえば、可能ですが、

インターネット上の情報は
基本的には”断片的”
です。

つまり、最も重要なことが抜けている可能性があります。

現実世界だったら、本心が全て現れるのか?
というと、もちろん、そういうわけではありません。

ですが、間違いなく、現実世界よりも
インターネット上の情報の方が
圧倒的に情報量が少ない
のです。

・もうちょっとこういう風になったらいいのになぁ。

・しゃべっていたら、一瞬顔が曇る

・声のトーンが一瞬変わる

・色々しゃべっていたら、実は違うところに本音があった

そういう些細な部分まで
はっきりと汲み取るためには、
1対1で、反応を見ながら直接喋る
というところを徹底しないと
本来ニーズというのは見えてきませんし

それが、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの
“レンスポンス”という部分の本質だと僕は思っています。

そうやって考えると、インターネット上だけの
反応を見て、ニーズをすくい上げる
というのは、実はかなり難易度が高いのです。

いきなり現実世界のあらゆる情報量を
無視して、断片的な情報でニーズを見極める、
というのは慣れていないとできないものです。

しかし、慣れていない人は
こんなことを考えることもせず、
仕組み化ばかり考えてしまう傾向があるので、
結果、全体像は分かったとしても、
実際、どんな風に仕組み化を行っていけば良いのか?がわからず、
時間だけが過ぎていく、

ということになります。

例えば、メルマガ読者を集めて、
自分の価値観を発信して、
それにあった人だけを残して、
講座を販売すればいい。

そして、高額な商品を後に販売すれば、
お金は回収できるという、よくある

インターネットマーケティングで使われるステップを
なんとなく知っていたとしても、

・ランディングページをどんな切り口で作ったら良いのか?

・ステップメールではどんなことを話せば良いのか?

・セールス時の自分のポジションはどうすれば良いのか?

・その時の空気感は?

・講座全体で語るべきものは何か?

・メールを送ってるけど、反応がないときはどうすれば良いのか?

などなど、

ありとあらゆる細かい部分のイメージができず、
実際、活動しようとした瞬間に手が止まる
なんてことは、びっくりするほどよくあることです。

ベースの流れは、テンプレート的に存在しますし、
技術的にはいろんなサービスが展開されていますから、

先ほど出した、インターネットでちょっとした講座を販売する
みたいなものをやろうと思えば、
パソコンさえあれば、誰でもできる環境にはあります。

ただ問題は、

そもそもどんな人が自分のサービスに入ってきて、
どんなことを求めているのか?

という部分が臨場感を持って、
はっきりと自覚できるレベルまでいくために、
どんな風に、物事を進めれば良いのか?という
詳細手順をイメージできないことです。

僕は過去にいろんな仕組み化をしてきましたし、
仕組み化にサポートしてきましたが、
ジャンルが違えば、毎回次の一手をどうするか?
をイメージできないことはよくあることです。

そして、その一手を打った時の反応次第で、
次の一手を決める
なんてことはよくありますし、

一通り、やってみて、再度ゼロから作り直す
なんてこともよくあります。

インターネット上だけで仕組みを完結させるような場合は特に、
つくったベースの仕組みに、実際に人を入れ、
その人たちに最適化できるような構造に微調整していく
必要があります。

それはまるで、

ヒアリングして作ったツールを実際に
現場に投下して、運用しながら
ツールを徐々に現場にあったものに
調整していく姿、そのものです。

ですから、仕組みというのは

「現場ありき」

ですし、

「人」ありきなんです。

それを全く想像せずに、
せっせと仕組み化の準備ばかりしていたとしても、
現場に落とした時に、

「別にそんなのいらないんだけど」

みたいな話が出てしまうことはよくありますし、
仮に広告を使って人を集められたとしても、
広告費の方が高くでキャッシュフローがうまくいかない
なんてことはよく起きます。

仕組み化で最も重要なタスクは

“最適化”

です。

凄腕のマーケッターになればなるほど、
現場への最適の工数が減っていきますし、
そういう凄腕マーケッターの仕事ぶりを
間近で見たことはありますが、相当経験を積まないと無理です。


僕くらいのなんちゃってマーケッタースキルを
持つ者では、現場を丁寧に把握していかないと
仕組み化の最適化なんてできません。

ということは、

仕組み化そのものの経験がない全くの素人では、
とりあえず作って終わりの可能性も十分にあるわけです。

ですから、

現場ありき、人ありき、仕事ありきで、

本来、仕組み化を進めないといけませんし、
仕事すらうまくできていないのであれば、
フリーランスのミニ講座でお伝えしている
ルールや相対価値の理解についても
できていないかもしれません。

本来の手順を飛ばしても別に構いませんが、
仕組み化をする上で、これらは必要になってくるものですから
結局、後戻りをしてしまい時間だけがかかります。

もし、仕組み化ばかり意識しているのであれば、
まず自分の仕事が丁寧にできているのか?
そこから考えていきましょう。

そこに自信を持って”○”をつけられるのであれば、

効率化、最適化、仕組み化をしていくと良いでしょう。

ただし、その場合でも、
まずは”人ありき”で丁寧に反応を取ってください。

もし今仕組みを作っている人で、うまくいかない場合は、
人を無視しているか、反応が取れていないかの
どちらか
でしょう。

ヒントになれば。

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