ちゃんとシミュレーションをしていますか?

どうも、内藤です。


つい思いつきで
色々やっちゃう人にとっては、


「シミュレーションって何?」
「美味しいのそれ?」

なんてことになるかもしれません。


また、シミュレーションって言われても


「何やったらいいかわからない」

っていう人も多いかもしれません。


「数字使いそうだし、なんか難しいそう」

なんていうイメージもあるかもしれません。


しかし、これをやるだけで、
自分がやろうとしていることの
イメージが格段と上がるのは間違いないですから、

なるべく癖をつけて欲しい
な、と思います。


シミュレーションをやると

先が見通せる

という大きなメリットがあります。

先が見通せるということは
うまくいくかどうかがわかる

ということですから、

「やってみないとわからない」

なんていうセリフをいう回数は激減するでしょう。


僕の意見としては、
「やってみないとわからない」
というセリフは、
シミュレーションをやらない人は
言っちゃダメ
だとと思っています。


いろんなネガティブシミュレーションをして、
「これならいける!」
という確信があってビジネスはするもの
です。


物事の始めは確かにやらないと
わからないことが多いのも事実です。

ですがある程度、情報が蓄積されれば、
統計的なものは見えてきますから、
成功させるためにシミュレーションは必須
だと僕は思っています。


エンタメ業界の映画も、
きちんとした情報に基づき
ビジネス戦略を立てられたら、
公開直後の興行収入を
ある程度予測することができる

時代ですから


「やってみないとわからない」

なんて言うセリフを言う前に、
データを集めて一度
シミュレーションをしてみましょう。


シミュレーションをやるからこそ
成功確率を飛躍的にあげられますし、
何より結果を出すための解像度が上がります。

ということで、
具体的に何をすれば良いか?も含めて、
今回は1000万円を売り上げるデザイナーの
シミュレーションをやっていきましょう。

きっと、今よりもイメージが湧くはずです。

例えば、あなたはLPデザインをやろうとしている
駆け出しのデザイナー
だとしましょう。


では、わかりやすく売上に関する
シミュレーション
をします。

LP制作というと、
相場はピンからキリまであります。


僕も詳しいわけではないですが、
クリエイティブチームで
ちょっとしたヒアリングをしたり
知り合いに聞いたりすると、

個人で受けるなら
5万〜25万くらいの印象です。

上はそれこそもっとあるでしょうが、
取り急ぎ、射程圏はこの辺にしておきます。

独立して10年ほど経つLP専門でやっている
知り合いのデザイナー
がいますが、
彼は今、1ページ25万で受注しています。


たとえば、仮に彼と同じくらいの単価で
LP制作をすると1000万稼ぐには、


1000万/25万=40

ですから、


25万の案件を年間40件受注すれば、
1000万稼げる
計算です。

年間ということは1ヶ月で3〜4件ですね。
(40件/12ヶ月=3.33件/件)

わかりやすく月4件としましょうか。

1ヶ月のうち20日働くとすると、
(20日/4件=5日/件)

1件あたり、5日の制作スピード。
1日8時間労働だとするなら、
(5日×8時間=40時間)

1件あたり40時間の計算です。


これが早いか遅いかは人によって
結構変わってきそうですが、

25万円のLP制作を1件40時間で
対応できるのであれば、
1000万円の道も見えてくる、という
1つの指標になるでしょう。


では単価だけ下げた場合はどうでしょうか。

知り合いのLP専門デザイナーは
8年ほど前、15万円で受注してました。


同じ年間1000万円を稼ぐとするなら、
1000万/15万=66.6

ということは15万の単価であれば
年間67件こなせば、1000万超えられそう
です。


1ヶ月にすると、
(67件/12ヶ月=5.58件/月)
5〜6件です。


1ヶ月に6件対応する、となると
15万×6件=90万。

月90万はまぁ悪くなさそうですね。

20日稼働だとすると
(20日/6件=3.3日/件)
1件あたり3.3日。
4日かからない感じですね。


1日8時間労働だとするなら、
(3.3日×8時間=26.4時間)

1件、27時間あればやりきれそうです。

15万円のLP制作を1件27時間で
対応できるのであれば、
1000万円の道も見えてくる
、という
感じです。

数字をたくさん出しちゃったので
一度まとめて比較してみると、


<25万円のLP制作で年間1000万>
1件40時間
1ヶ月に4件
年間40件弱

<15万円のLP制作で年間1000万>
1件27時間
1ヶ月に6件
年間67件


という感じです。


ここまではいいですか?


文章ばっかり読んでると
混乱するかもしれないので、
実際自分で計算してみると
腑に落ちる
と思います。


計算式を文章で読むと
たかが掛け算割り算してるだけでも、
難しく思っちゃいますから。


で、これだけだと
実感値湧かないと思うんです。

単なる計算ですからね。

皮算用とも言います:笑


もうちょっと情報を足しましょう。

先ほど例に出した
知り合いのLP専門デザイナーは
年間100件ペースで受注してる

と聞いたことがあります。

1ヶ月で8件くらいやってることになります。
(100件/12ヶ月=7.3件/月)


20日稼働だとすると、1件あたり3日弱。
(20日/7.3件=2.7日/件)


1日8時間労働だとすると、
22時間で1件こなす、という計算です。
(2.7日×8時間=22時間)

つまり、
10年やってきたLP専門のデザイナーは
LP制作を1件につき、22時間で終わらせる

ってことになります。


実際には20日稼働ではなく
25日稼働だったりするかも
しれませんから、
もうちょっと時間かかってるかも
しれません。
でもなんとなくイメージは
湧いてきましたね。


で先ほど計算してた

————-

<25万円のLP制作で年間1000万>
1件40時間
1ヶ月に4件
年間40件弱

<15万円のLP制作で年間1000万>
1件27時間
1ヶ月に6件
年間67件

————-

そして、
<10年のLP専門のデザイナーの場合>
1件22時間
年間100件

15万のLP制作で年間1000万を目指そうとすると、
10年やり続けたLP専門デザイナーと
結構近い制作スピードでこなす必要がある
ので、
駆け出しの場合、現実的ではなさそうです。

プロの条件の1つは制作スピードにありますから、
いきなり新人がそこまで早くできるわけはありません。

倍の1件40時間かけていいなら、
なんとかいけそう
かもしれません。

でもこれだけでは

「これはなんかいけそう」

なレベルなので、実際には、
LP制作を1から自分でやってみた時の
作業時間を測るとリアルな実感値として湧いてきます。

「プロめっちゃ早い!」なのか

「倍の時間かけると行けるぞ!」なのか

「案外プロに対抗できるぞ!」なのか

ここまでやって現実感を伴った
シミュレーションになってくるんです。

さて。


ここまで色々計算してきましたが、
これはあくまで年間1000万縛りな訳です。

人によっては1000万じゃなくても
500万でいいかも、と思う人もいるかもしれません。


それなら目標をちょっと下方修正して、
年間500万にしてみましょう。

その場合、できることは

・制作スピードを下げる
・制作スピードは同じにして件数を下げる
・制作スピード・件数は同じにして単価を下げる


こんなシミュレーションができます。


駆け出し、ということを考慮するなら、

・1件40〜50時間(プロの倍)
・制作単価15万
・年間500万


あたりを条件にするなら、
年間33件
1ヶ月あたり3件
制作スピード:1件52時間(6日)


割と現実的なところまで
出てきた感じがしますね。


副業前提にするなら、
もうちょっと縛りはキツそうですが、
1案件2週間くらいを納期設定にすれば、

40時間程度の工数は、2週間ほどなので
(平日2時間×5日+休日5時間×2日=20時間)

もうちょっと時間を使えるなら、
なんとか行けるかも?


という感じです。

細かい部分はぜひ自分が使える時間を
入れてみてください。


これも前提はあくまで年間500万
という設定ですから、
時間に応じてスケールさせたら良いでしょう。


クオリティが担保できないなら
制作単価を5万円にして、
制作スピードを1件52時間だとすれば
(1カ月3件)
おのずと年収は決まりますよね。
(36件×5万=180万)


こんな風に、
具体的な数字がわかれば、
皮算用なんていくらでもできます。


そして数値込みで
シミュレーションすると、
現実感が湧いてくる
はずです。

現実的にどうなのか?
がわかるはずです。


あと問題は、


・1案件をクオリティを担保しつつ
 きちんと制作できる作業スピードが出せるのか?
・毎月安定して、5〜6件受注できるのか?

この2つがクリアできれば、年間1000万は見えてきます。

この程度であれば、
実際仕事をしたことがなくても、
仕事をしている人に話を聞けばわかります
し、

ちょっとYoutubeとかで調べれば
コーディングにどれくらい時間がかかるか?
みたいな解説をしている人もいる
ので、
なんとなく把握することは可能です。


以前解説したように、
作業時間の計測をきちんとやっていれば、
普段、自分がどれくらいの
作業時間なのかがわかる
ので、

日頃からどれくらいで作業してるのか、
を計測した方が良い、というのはそんな理由もあるんです。

できる人と比較すれば、自分が早いのか遅いのかわかりますし、
どこまでスピード上げたらいいかわかるし、
取り組むタスクも明確になりますよね。

もし遅いのであれば、
時短テクニックを探せば
良いかもしれないし、
工夫次第で良くなるかもしれません。

早いのであれば、
それは強みとして使えるかもしれません。


受注件数に関しても
シミュレーションする前は
どれくらい毎月受注すべきか
わかりませんでしたが、

毎月数件受注できれば良いわけですから、
それをどうやって解決するか?という話を
考えることができます。


実はこんな風に
すでに誰かがやっている仕事であれば、
多くの場合、
やる前から大体予測が立つものです。


今回は売上のシミュレーションでしたが、
仕事の受注・仕事の仕方や
トラブル回避などもシミュレーションは可能です。


予測が立たないということは、
シミュレーションができてない
ということです。

もっと言えば、
手元にあるデータの精度が甘い。
それは計測ができてないとか
仕事について知らないとか、
そういうレベル
です。


だったら、やることは
人に聞く、調べる
ということをすればいい、と思いませんか?


そして情報さえそろえば、
シミュレーションしてみて、
うまくいくか行かないのかを予測してみる。


いきなりうまくやろう
なんてことをせずに、
小さく実験して、計測をして
シミュレーションをしてみて、
より確度を上げていく。


地味な作業ですが、
ビジネスマンはこういうことを
結構まじめにやってます。


10年以上1億以上稼ぐ
マーケッターの友人も
企画のときは毎回やっているのを
横で見てましたし、

10年で1000億以上の経済効果を生み出してきた
元経営コンサルタントの先輩も
必ずやってました。

僕が関わった中小企業の社長さんも
全員やってました。

みんな失敗したくないからです。

もっと言えば、失敗できないからでしょう。

だから
まずは小さいところから
シミュレーションをしてみよう


デザインを仕事にする、という話は
何も世界にない全く新しいサービスを
始めようというわけではありません。


すでに誰かがやっている仕事を
自分がやるだけ
なので、
言ってしまえば
先輩や同業者がデータは持っていますし、
自分のことなら自分で計測すれば、答えは出る
もののはずです。


今回、文章で細かい数字を出して
一見難しそうに見えますが、
実際書き出してみると、
やってることはただの
足し算引き算、掛け算割り算だけです。

これなら
小学生でもできそうですよね。

何も
微分方程式や運動方程式を解きましょう
なんていう話をしてるわけではありません。


だから必要な情報を集めて
不明点は計測することで、
ある程度の未来予測も立てられますし

想定していることが本当に現実的なのか?
が見えてくる
ものです。


これはお金をかけることなくできますし、
難しいスキルを覚える必要は一切ない
んです。

すでに学校で習ったことを
ただ必要な条件に沿って計算するだけで
成功確率をあげられる
、という 魅力的な話です。

これは大衆が望む
「お金をかけずに難しいスキルなしで、成功する確率を上げる方法」
の1つといっても良いでしょう:笑

残念ながら面白くはないかもしれませんが。。。

ビジネスは多くの場合、
シミュレーションが可能です。


そして、うまくいくものは、
「あ、これはうまくいくわ」
という感触がわくもの
です。

ビジネスは博打ではありません。
勝てる勝負に投資していく活動です。

そして確実に勝てる勝率が高いものに、
投資家が乗ってくれると考えると、理解しやすい思うのです。

だからぜひシミュレーションをしてみましょう。

不明点があるなら、
先輩や同業に聞いてみたり
データを探してみてください。
そして、シミュレーションをするために、計測しましょう。


今回は以上です。
ヒントになれば良いのですが。

目次