どうも、内藤です。
今、この文章はデザインや映像の仕事を
本気でやりたい人向けに書いています。
「デザインを仕事にする」
ということは、
それがデザイン会社勤めること
かもしれませんし、
会社に所属せずに仕事をする、
ということかもしれません。
いずれであっても、
おそらく多くの人は、
「起業」よりは
「独立」という言葉のほうが
なじみがあるのではないでしょうか。
「のちのちは会社から独立して仕事をやりたい」
というように。
最近では、独立起業という
言葉を使っている人もいますから、
「会社から独立して、起業したい」
という合わせ言葉を使う人もいるかもしれません。
「会社をやめて、起業したい」
という表現をする人も
中にはいるかもしれませんが
おそらく多いほうではないでしょう。
この独立という言葉と
起業という言葉は
そもそも意味がまったく異なります。
僕も実際、ここを先輩に指摘されるまで
大して意識したことがなかったわけですが、
この違いは思考に大きな影響が出てきます。
どんな影響があるかというと、
ビジネスを理解していくうえで、
そもそも求められる次元が異なるからです。
しかも、多くのビジネス本、起業本、
ビジネスに関するコンテンツや講座など
この言葉の違いをはっきりと
意識化してない状態のまま、
解説していることがあります。
もっといえば、日本国内において
起業本を書いている著者の多くが
独立した立場から起業について
語っているケースが多いのでは、という印象を僕は持っています。
起業と独立が全く別物なのに、
なんとなく似たようなイメージで、
ビジネスについて語るというのは、
やはりどこかおかしな話なように思えるんです。
「違うのはわかるけど・・・」という
なんとなくの理由だけで、
分かった気になってしまっては
物事の深い理解には至りませんし、
実務で応用しようとした時に、
使い物にならない、
なんてこともあり、それは避けたいものです。
しかし、起業と独立を
はっきりと意識化した状態で、
ビジネスについて学ぶことができれば、
あらゆるビジネス本や講座において
自分にどう活かせば良いのか?を
うまく咀嚼できるようになる。
と僕はそう信じています。
実際、今の僕がそんな状態です。
知識は使ってこそ、
意味があるものですから、
自分に活かせないのであれば、
それこそただの娯楽です。
単に知識欲さえ満たせれば良い
のであれば、構わないのですが、
僕は可能な限り実践的で
かつ応用可能なものを伝えたい
と思っています。
だから、この話をなるべく早い段階で
しておきたいと思い、今回このテーマにしています。
さて、では、
起業とはどんなことを指し、
独立とはどんなことをと指すのでしょうか?
起業とは、新しいサービス(価値)を
生み出すことを言います。
起業するというのは、
「これまでにない独自のサービスをつくる」ところからはじめます。
そう考えると、起業家は
自分はこのサービスやプロダクトがすごく欲しいのに、
なぜか世界を探してもないから自分がつくるという発想をする人、
とも言えるでしょう。
実は起業と独立とでは手段が異なります。
起業では
「ニーズがあるのに市場がないという気づきを元に、
新市場を創造(顕在化)していく手段」を採用します。
新市場を創造していく。
新カテゴリーといっても構いません。
まだない市場を独自で切り開いていく。
そう書くと、
まさに「起業家」という印象を持つかもしれません。
起業は独立ほどノウハウが確定していません。
だからこそチャレンジングな部分が多くあります。
そして、成功すれば物質的なものは
全てが手に入る、と言っていいでしょう。
「全て」と書くと言い過ぎのように聞こえるかもしれませんが、
今の社会システムでは、その多くはお金に紐づいてます。
もっといえば“所有”に紐づいてます。
ですから、
ビジネスで成功すること=いろんなものを手にいられる
とイメージするのは、そういう理由かもしれません。
現にありとあらゆるものを所有しようと
僕らはいろんなものに値段をつけ、
所有しています。
そして、その窮まったところが、
世界シェアNo.1企業のGoogle Apple Meta Amazon Microsoftといった
数兆円規模のグローバルカンパニーです。
上に行けば行くほど、物質的に
手に入れられるものが増えるのです。
起業にも市場によって規模感は異なりますが、
その最大値を取りに行こうとしているのが、世界シェアNo1企業
といっても良いのではないでしょうか。
ちなみに・・・
「ビジネスは青天井だ」
みたいなことをいう人がいいますが、
正確には、
起業における事業規模は青天井という意味です。
ですから、
起業ではなく独立であれば
限界は存在します。
ここまでが起業の話です。
では、独立とはなんでしょうか?
独立とは、
「すでに誰かがやっているビジネスを
自分の看板(責任)ではじめる」ことです。
デザイナーとして独立する。
映像クリエイターとして独立する。
プログラマーとして独立する。
コンサルタントとして独立する。
みたいなものですね。
既存にある職業に自分もなるということを
独立する、と言います。
自分や家族くらいの人数を
食べさせていくだけなら
独立のほうが成功率が高いです。
なぜなら、起業とは違い、
すでに誰かがやっているものを
真似ていくことがベースのスタイルですから
すでにケーススタディもあり、シミュレーションもしやすいんです。
大抵はノウハウも確立されています。
全くの新規開拓ではなく、
すでにたくさんの先輩がいるところに
後輩として入っていくんです。
ですから、
ノウハウは先輩方がたくさん持ってますし、
同業者が知っていたりするのです。
何から何まで
自分で調べる必要はありませんし、
わからないことがあれば聞いたら良いのです。
道は既に整備されています。
そして、起業と違い、独立は
「すでにある市場に差別化戦略を手に後発参入してく手段」
を採用します。
ノウハウもあり、
同業者も多数いるわけですから、
正しくやれば成功率は高いのが独立です。
ただ起業と違い得られるものも、
与えられるものも個人レベルと言えます。
先輩が言ってましたが、
事業規模においては、
せいぜい年商1億止まりらしいです。
僕の友人で、
物販で生計を立てている人がいますが、
彼はたった1人で年商5億くらい
(利益は約20%)を
移動させていますが
「これが肉体的な限界だ」
と言ってました。
僕も現場で色々やってきた感覚からして、
多少数字のずれはありますが、
似たような印象を持っています。
1人ではなく、
組織化してもうちょっと規模を
大きくすることは可能でしょうが、
独立で得られる範囲というのは
そういうレベルのものでしょう。
ここまで書いたように、
起業と独立とは全く異なるものです。
片や
「ニーズがあるのに市場がないという気づきを元に、
新市場を創造(顕在化)していく手段」を採用し、
片や「すでにある市場に差別化戦略を手に後発参入してく手段」
を採用するわけです。
「起業した」と思っている多くの人の実態は
「独立」の場合がほとんどです。
これは肩書きを見れば一目瞭然でしょう。
デザイナー、プログラマー、映像クリエイター、
マーケッター、コンサルタント、プロデューサー、…etc。
僕ももちろん、起業ではなく独立をした身です。
これはどちらが良いとか悪いとか
そういう話がしたいのではないので、注意してください。
先にも記載しましたが、
起業と独立では手段も意識も大きく異なります。
にもかかわらず、ビジネスという
サービスやプロダクトによって
お金を移動させる手段を学ぶ際に、
混在した話をされることが多いのは、
とても厄介だな、と感じるんです。
しかも、起業も独立も
同じ「ビジネス」という
枠組みで語ることができますから、
余計混乱の元です。
例えば、
もしあなたが独立を意識したイメージで、
ビジネスを学んだとしても、
そのビジネスが起業について
書かれているのであれば、
まず理解できないですし
うまく咀嚼ができない、
なんてことが起きるでしょう。
そして、
「このビジネス本はなんか難しい」
「ビジネスって難しい」
となってしまう。
なぜなら
自分は独立したいと思っている人に
「これまでにない新しい価値を生み出せ」
という話がされるわけですから、
いつまで経ってもピンとこないんです。
それはもう酷な話です。
自分自身がやろうとしていることが、
起業なのか、独立なのか、
どちらの立場なのかをハッキリわかった上で
お金を移動させる手段を学びはじめると、
相当スマートに概念形成ができるようになるものです。
概念形成、
つまり自分の中で地図ができれば、
自分に必要なものもはっきり見えてきます。
だから、
まず自分がやろうとしていることを
クリアにして欲しいのです。
起業なのか、独立なのか。
「私は副業なんだけど・・・」
と思う場合でも
基本的にはこのいずれかで良い
と思っています。
というのも、
「仕事をする」というのは
誰かに「サービスやプロダクトを提供する」行為
そのものだと思っていますが、
今の社会システムの内側ではどうしても
「お金を移動させること」がセットだからです。
あなたが仕事をする理由には
生活を支えることが含まれているはずです。
そうでなければ、
お金の移動を意識しなければ
良いわけですから、
趣味で好きにやったら良いのです。
でもお金を無視できないのであれば、
「仕事をすること」
「仕事をした対価をお金として手元に移動すること」
これらをセットで考えなければ、
意味がない、と思いませんか?
そして、この行為そのものを
ビジネスと呼ぶわけですから
それが副業だろうが、専業だろうが
本来は変わらないのです。
日々同じ領域をやり続けていれば
専業でしょうし、
時々関わっているのであれば、
副業になる、程度の理解で十分です。
要は頻度の問題です。
あとはあなたが
どう社会と接したいのか、だけです。
会社に所属したいのであれば、
会社に所属すれば良いですし、
独立したいのであれば、
独立すれば良いですし、
副業の範囲が良ければ、
副業で留めれば良いのです。
独立できそうであれば、
独立を決めれば良いのです。
もし問題があるとするなら
それらを選べないことでしょうか。
自由に選べるようになるためにも、
自分がやろうとしていることを
理解することが大事です。
そして、
独立という手段を取るのか、
起業という手段を取るのか、
では、大きく違いますから、
ぜひ気をつけてください。
今、僕が書いている文章は
元経営コンサルタントの先輩から学んだ
起業家に必要な知見と、
マーケッターの友人から学んだ、
独立するために必要なビジネスの知見を
これまでフリーランスとして
仕事をしてきた経験をもとに、
独立したい人向けにカスタマイズしています。
そういう意味では、
実は知識面だけで言えば、
起業までカバーするような内容ですが、
先にも書いたように、
僕の立場はあくまで独立の立場ですし、
起業をした経験はありませんから、
その領域は、本当の意味では語れません。
語ることはできませんが、
「いかなる問題も、それをつくりだした
同じ考え方のレベルによって解決することはできない」
というアインシュタインの言葉に
あるように、独立しておきうる問題は、
独立した者の立場では解決できません。
だから僕は、起業家の立場という
独立よりも1つ上の次元の知識を、
元経営コンサルタントの先輩から
学び、それを応用して仕事に活かしながら
普段の生活に落とし込んでいます。
その断片を、今回文章にしています。
副業だろうが、専業だろうが、
売上の問題は必ず起きるものです。
この時、起業家の立場に立って、
独立を目指すなら
売上のコントロールは
かなりやりやすくなるものです。
イメージをするなら、
高校生が、中学生の問題を解く
みたいなものでしょうか。
独立する場合の手段は
あくまで後発、差別化ですが、
起業の場合は、先発、独自化ですから、
独立する者が、
起業のエッセンスを取り入れられたなら、
とても強いと僕は思っています。
そして、それができる人は
決して多くはありません。
ビジネス全体を俯瞰しつつ、
自分の立場に最も適したスタイルに
落とし込めるなら、
売上を自分でコントロールするのも
単に独立した人よりも可能になるでしょう。
本来は自分の年収は自分で
自由に決められるようになることが
一番良いことです。
いきなりは難しいと思うので、
まずは断片的に物事をクリアにしていき
自分の良きタイミングで変化しながら
「これならいける」
という状態を作っていきましょう。
決めるよりは決まる方が良いですから。
そのための基礎から具体的な話まで
引き続き共有していこうと思っています。
今回は以上です。
ヒントになれば良いのですが。