どうも、内藤です。
今回の話は、
このシリーズの最も中心にある話題です。
これができるようになることが、
このシリーズで目指していることですし、
これができるようになれば、
少なくとも自分の人生で出てくる
「?」をどんどん自分の中から
なくしていくことができるんじゃないでしょうか。
以前からお伝えしている
男性性を鍛えるための行為ですし、
女性性を開放していく手段です。
またこれを意識化できるようになれば、
さらに深いレベルまで辿り着くことができます。
さぁ準備はいいですか?
このシリーズはRE:THINK、つまり再考ですから、
「考える」を定義しておかなければ
意味をなさないと僕は思っています。
だからまずはここから始めたいのです。
さて、
「考える」という行為そのものを
ちゃんと言語化にしたことってありますか?
おそらく、きっと多くないはずです。
「考える」という行為は、
日常的にもよくやっていること
でしょうし、なんとなく考えている
と思うのです。
そして、もっと言えば、
「自分は考えることができる」
と思っているはずです。
僕もずっと自分は考えている
と思っていましたし、
なんなら「考えることが好きだ」とすら
思っていました。
ですから、
元経営コンサルタントの先輩から
「考えるとは何をすることか?」と
問われるまで、
考えるということについて
疑いすら持っていなかったのです。
しかし、
「考える」を意識化することで、
かなり物事をクリアに見れるように
なりましたし、
一見、難しそうな
答えが出なさそうなものにも
答えを出せるようになりました。
基礎的な能力の1つですから、
これを今回、使えるようになっていきましょう。
考えるとは何をすることか?
早速、答えです。
「考える」とは「結論を出す」ことです。
もう少し言い換えると、
「考える」とは考える前提となる問いに対する結論(意見)を持つことです。
そして、考えるとは、
3つのステップからできています。
Step1 感じていることから、意図を明らかにする
Step2 目的(意図)に適う選択肢をすべて挙げる
Step3 選択肢の中から、ベストを1つを選びとる
これは先輩から教えてもらったもの、
そのものですが、僕も改めて考えるという行為を
考えたところ、まさにこれだな、と思っていて、
今ではこれを採用しています。
これを読んで、ピンときている人と
きていない人がいるかもしれません。
これは「考えた」という状態を
思い浮かべれば、
イメージしやすいのかなと思います。
「考えた」とは「結論が出た」ということを指します。
例えば、後輩に
「これ、考えておいてね。」
と言ったとすれば、後で後輩に
その考えた”結論”を聞くことになるでしょう。
「昨日のあれ、どうだった?
考えておいてくれた?」
と。
後輩が出した結論を聞くはずです。
それが
「よくわかりませんでした。」
という回答があれば、
本当に考えたんだろうか?と
疑いたくなるかもしれません。
とはいえ、この時、僕らは、
「よくわからなかった」という
結論を受け取りつつも、
なぜそういう結論を出したのか
を聞きたくなるはずです。
つまり、結論を出す工程について
探ろうとします。
どんなことを調べて
その結論に至ったのか?
あるいは、本当に結論を出すために、
どんな選択肢を洗い出したのだろうか?
と。
ですから、
「考えるとは、結論を出すこと」
です。
そして、その中身は、
Step1 感じていることから、意図を明らかにする
Step2 目的(意図)に適う選択肢をすべて挙げる
Step3 選択肢の中から、ベストを1つを選びとる
である、と言えると思うのです。
実は、考えるとは、
いろんな言い換えができます。
例えば、
考えるとは、問いに対して結論を出すということ。
考えるとは、それを二度と考えなくてよくするということ。
考えるとは、研究における重要ないちプロセスだということ。
考えるとは、右脳と左脳をつなぐ回路をつくるということ。
考えるとは、この問いの結論を導くプロセスだということ。
考えるとは、自分と宇宙の間に滞りをなくすということ。
考えるとは、人生から「?」をなくしていく行為だということ。
考えるとは、自分の中の男性性を育て鍛え上げていく行為。
考えるとは、自分の中の女性性を開放させるための手段。
考えるとは、観察者にしかできない行為だということ。
考えるとは、審神者(さにわ)になるということ。
考えるとは、何かをマスターする関門の一つだということ。
どれも「考える」という行為を説明しているとも言えます。
とはいえ、
一般的に「考える」行為は、
「結論を出す」ということを指していることの方が多いでしょう。
冒頭で触れたように、
僕は考えるのが好きだと思っていたし、
ずっと考えるということをやってきたつもりでした。
しかし、
この「考える」という中身を
意識化したことで、
僕が考えている行為そのものの精度が
かなり低いことに気づきました。
精度が低くなったポイントは2つあります。
1つは目的を明らかにする前に、
漠然と頭の中で選択肢をあげていたこと
です。
もう1つは選択肢を自分の頭の中だけで
取り出そうとしたことです。
実はこの2つをやってしまうと、
そもそも”結論を出す”
という行為をするときの
精度が極端に下がります。
その結果、次の行為である
「決める」がかなり不安定になります。
まず目的を明らかにしなければ、
STEP2で行う、探した選択肢が
目的に適っていないものが混ざります。
考えるときの
「Step2 目的(意図)に適う選択肢をすべて挙げる」
にあるように、
選択肢を挙げるだけではだめなんですね。
必ず意味のある選択肢だけを候補として
出しておく必要があります。
「今日の夕飯は何が食べたいか?」
という問いがあったとして、
カレーとかトンカツとか、
オムライスとかは
問題ないでしょう。
でも、ディズニーランド、みたいな
選択肢は本来あり得ないですよね。
今日の夜に食べることができるご飯は
どんなものが良いか?なわけですから、
目的ははっきりしてますよね。
「食べること。」
です。
ただ、人によっては
もうちょっと別の具体的な目的になってるかもしれません。
食べることが幸せに直結する人であれば、
「一緒に食べる人と、美味しいご飯を食べながら楽しく過ごす」
これが目的になっているのだとすれば、
この目的にかなっているメニューや状況を
選択しなければ意味がないですよね。
家で食べることかもしれないし、
外食かもしれない。
メニューは、
一緒に食べる人も美味しく食べれる
料理である必要はありますよね。
だって、楽しく過ごすことも
目的に入ってるわけですから。
こんな風に、
目的がはっきりしてないと、
おかしな選択肢が出てくるのです。
流石に「何が食べたいか?」と問われて、
食べ物以外が出てくることはないでしょう:笑
だから、
提示したものは極端な例ですが、
それでも問いを出されたときに、
おかしな選択肢を出してくる場合は
よく起きるのです。
なぜならSTEP1を飛ばしがちだから。
そして、
Step2 目的(意図)に適う選択肢をすべて挙げる
の選択肢をどれだけ上げられるのか?が
考えるときの精度にも影響してきます。
例えば、
自分の頭の中だけの選択肢だと急に範囲が狭くなります。
なぜなら自分が知ってる範囲のことしか出てこないわけですから。
実は僕はよくこれをやっていました。
ずっと頭の中でぐるぐる思い描いてるんです。
他に選択肢はないか、と。
今思えば、
そうそう出てくるわけないんですよ。
やるべきは、
もっと外の情報にアクセスするか、
本気でブレインダンプみたいなことを
やって深層にアクセスすることだったんです。
例えばデザインをするときに
「チラシのデザイン案を考えておいて」
と言われたときを想定してみてください。
素人であれば、
そもそも頭の中の選択肢が
かなり狭いですよね。
だから、場合によっては
何も思い浮かばない、
ということもあるでしょう。
では、プロの場合はどうでしょうか。
リサーチをする前の段階でも、
すでに過去の経験と知識から
頭の中の選択肢が存在します。
こんなイメージです。
これは知っていることや
経験したこと以上は絶対に出てこない
という状態を生み出しています。
それをプロは知ってるからこそ
プロが仕事に向かうときに
新たにリサーチをするんですよね。
「もうちょっと選択肢を広げるために」
という理由を掲げて。
これは考えるという行為そのものです。
ただし、
考えるという行為は、
目的(意図)に適う選択肢をすべて挙げる
ことですから、
選択肢をすべて挙げられたら
もうこれ以上考える必要がなくなる状態を
生み出すことができます。
目的にかなう選択肢が
すべてあがった状態で
ベストを選び取れるのであれば、
それほど強力な結論はないでしょう。
ただ、残念ながら
多くの場合、“時間が許す限り”
という状況でしょう。
仕事であれば、
この日までに結論を出さなければならない。
なんてことはよくありますし、
仕事ではなくたって、
選択肢を挙げる期間は
多くの場合、存在します。
デザイナーでリサーチする時間が
足らないみたいなものですよね。
それでも、
きちんと選択肢を挙げられたのであれば、
辿り着く結論は確固たるものになります。
ですから、ぜひ考えるときに
この3つのステップを
意識的に実行してみてください。
目的を明らかにすること、
そして、選択肢を挙げるときは
自分の頭の中以外に
ネットの情報や本や他人の情報を頼り、
選択肢をたくさん挙げます。
すべてあげられたらベストです。
す
べて挙げられたら、
もう考えなくて済みますから。
これを丁寧にやることで、
考える精度を格段に上げることができます。
僕はよく本を読んだり、
新しい情報にアクセスしますが、
それは適切に考えるためです。
やっぱりすべて選択肢を挙げる
というのは至難の業です。
数多く選択肢を上げるためには、
何かしらキーワードやヒントになるものを
事前に知らなければ、選択肢を増やせないのです。
ちなみに、
優柔不断とか、決められない、
という状態が発生するのは
要するに
“適切に考えられていない”から起きる、と僕は理解しています。
目的にあった選択肢が
出揃ってない状態で選ぶわけですから、
その選んだものが
「間違ってない」
なんて自信もって言えませんよね。
そして決めるという行為は
選んだもの以外を排するわけですから、
「ほんとにそれでいいの?」
と言われた日には
「え・・・。ちょっと」
ってなると思うんです。
だから、何もおかしくないんです。
考えられてないから不安にもなるし、
さらに
「選択したもの以外を排してよ」
って言われたら、そりゃ躊躇しますよ。
内心
「あっちがいいかも?」
と思ってるわけですから。
博打に近いですよね。それって。
だから、
優柔不断は性格などではなく、
「考える」という基礎能力が
有効になっていないと僕は捉えています。
考える精度を上げれば上げるほど、
迷ったり、どっちでも良いという状態は
どんどん減っていきます。
きちんと考えるという行為が
できるようになれば、
日々のあらゆる判断や決断に
困らない人になっていきます。
今回「考える」と意識化できたので、
これで初めて考える行為を
磨くことができるようになりました。
意識化できるようになれば、
それは改善できるということです。
つまり、上達できる、とも言えます。
でも多くの人は、
「考えるとはなにか?」
が意識化されていないことが多いので、
生まれてから
「考える」ということを
やりはじめたときから、
ほとんど成長していない
とも言う人ばかりです。
かという僕も全く同じで、
「考えた」つもりでした。
今でもこれを意識的にやったとしても、
考えた、と言う結論を出すにはやはり
とてつもなく時間がかかります。
とはいえ、意識できれば、
少しずつ磨き上げていけるものですから、
その精度を日々高めていけば良いのかなと
思っています。
こういう考えると言う行為は、
無意識のうちに仕事などで選択肢を
たくさん上げるように指導されてきた人は
なんとなくやってると思うんです。
それでも、やはり土台が
不安定であることは変わらないと
僕は思っています。
言葉で説明できないということは、
他に応用ができないということでもあります。
それはマスターしたとは言えません。
実は考えるという行為は、
同じメカニズムを使う行為が色々あります。
学ぶ、思いつく、閃く。
これらは考える行為と
同じメカニズムだと僕は捉えています。
例えば、学ぶということは、
その対象について自分の中に
概念形成していく作業です。
学ぶ目的は、
理解の範囲を広げることによって、
都度もっともふさわしい結論を
自ら導けるようにすることです。
言い換えれば、
考えずに「学ぶ」などということは
あり得ないとも言えます。
考えるができないから、
学ぶことができないし、
思いついたり、閃いたりすることも
コントロールの外になってしまいます。
自分が考えているときに、何をやっているかを意識化してみよう。
「考える」とは、「結論を出す」ことです。
そして、考えるとは、
3つのステップからできています。
Step1 感じていることから、意図を明らかにする
Step2 目的(意図)に適う選択肢をすべて挙げる
Step3 選択肢の中から、ベストを1つを選びとる
今回、紹介した3つのステップと
自分がやっている
「考える」という行為を
照らし合わせてみてください。
まずはそこからです。
そして、納得できたら
このステップを考えるときに
意識的に厳密にやってみましょう。
厳密にがとても重要です。
精度良くやればやるほど、
びっくりするほど
考える精度が上がります。
そして、その状態で行う
「決める」
がいかに、強力なのかが
実感できるはずです。
これまで決めてきたことは
目的にかなった選択肢を
すべて挙げられた
状態でできたでしょうか?
あるいは、数少ない中で
選んだものでしょうか?
選択肢をたくさん挙げやすい
時代にいる僕らです。
積極的にツールを使っていけば、
見えてくるものもあるはずです。
さぁ再考していきましょう。
もう一度、正確な結論に辿り着くために。
もう「それ」について考えないようにするために。
今回は以上です。
ヒントになれば良いのですが。