リバースエンジニアリングをしよう

こんにちは、内藤です。

リバースエンジニアリング、という言葉を知っていますか?

これも、エンジニア界隈の言葉ですが、
いろんなものに応用ができるものです。

リバースエンジニアリングとは
既製品をバラバラに分解して、
その動作原理、製造方法などを
調査することです。

要するに、「分解して中身を見よう」
って話なんですが、
クリエイティブなスキルアップでも
これは最も重要な遊びです。

憧れの人の作品から技術を盗むにしたって、
その作品がどんな風に作られているのか?
を知らなければ、盗むことはできません。

映像製作なら、
・どのタイミングで、編集を入れるのか?
・どういう色味でグレーディングしているのか?
・モーションはどういうキーフレームを打ってるだろうか?
・画角はどういうもので、どんなレンズを使っているだろうか?

イラストなら、
・どういうブラシを使ってるだろうか?
・色味の具合はどうか?
・構図はどうか?

あげればきりがないくらいで、
これはその人から教えてもらうよりも
ずっと学びが得られるもの
です。

もちろん、直接教えてもらうことで
得られるものは多いですが・・・。

技術的な製品であれば、
はっきりとした仕様が
仕様書ベースで設計されているし
きちんと開発を行っているところは
要件管理によって、目的も前提条件もはっきりしています。

だから、仕様書や要件管理、設計書を
見ることができれば、技術的な部分は
再現できると思うんですが、

クリエイティブな仕事の場合、
その人の手癖が出ることの方が
多いものです。

しかもその人の手癖は、
意識でこうしよう、というものは
決して多くはありません。

むしろ、無意識だからこそ
素早く作れるし、線が引けるし、
形になるもので、
言語化できる人は多くはないでしょう。

だからこそ、手癖を盗むためにも
リバースエンジニアリング
はめちゃくちゃ重要
です。

そして、レベルの高い人のほど
これをやっていることの方が多いと思うんです。

講座を企画、運営したことがある人は
気づいているかもしれませんが、
講座を受けている人ほど
スキルアップしづらい傾向にあります。

皮肉ですが、
「教えてもらおう」という前提の人が
多いような気がするのです。

そのため、もらうことばかりに意識が行き
「自分で気づく」「盗む」という
発想がかなり少なくなってしまっている
ように思うのです。

そういう意味で、
僕は闇雲に講座なんかを受けるよりも
リバースエンジニアリングをやった方が
確実にスキルは身につく
と考えていますし、
その上で、熟練者から指導される方が
レベルアップできると思うのです。

友人と過去にこんなことをやったことがあります。

アニメを見ながら、逆絵コンテをやる
つまり、出来上がったアニメを見ながら、
上流工程である絵コンテを描くんです。

で、Blu-rayの特典についていた
絵コンテ集で確認して、
何秒のタイミングでコンテを切っているのか?

などを答え合わせとして確認します。

僕はこういうのが
リバースエンジニアリングだと思ってます。

映像ならコマ送りして、どうやって作っているか?
を研究する、というものでもいいでしょう。

画像なら、photoshopで再現するでも良いでしょう。

カラーピッカーで分析して見るのも
良いかもしれません。

自分が好きな創作なら楽しいと思うんです。

レベルアップもできて、いいですよ。

さぁ何を分解しようか。

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