駆け出しが意識しておきたいフリーランスの値段設定と情報防壁

どうも内藤です。

フリーランスで活動すると多分、一番困ることって、
値段設定なんじゃないでしょうか。

今回は、そんな値段設定とちょっとしたお話です。

・自分の仕事の価値を自分で決めたい
・自分で値段を決めたい

という風に思う人は一定数いると思います。

逆に相手に決めてほしい、という人もいるかもしれません。

いずれにしても、フリーランスとして活動する上では
「自分がやる仕事の値段」をきちんと決めなければいけません。

請負先が決めてくれる。
取引先から提示されるから、関係ない。

そんなふうに思う人もいるかもしれません。

確かにフリーランスも仕事の仕方によっては
そういうパターンも往々にして存在します。

市場価格というものがありますから、
バナー画像一枚いくらね、みたいなパターンもあるでしょうし、
イラスト一枚いくら、みたいなこともあるはずです。

ただ、大前提として
こちらのスタンスが決まっているからこそ
値段交渉という選択肢を持つことができる
ので、
先方がどうであれ、こちらは最低いくらでやる、みたいな
基準がなければ、それはただのアルバイトと大差ないのでは?
と僕は捉えています、

なので、フリーランスになった人は
遅かれ早かれ自分の中で
「見積もり表」みたいなものを
準備した方が良い
と思っていますし、
それを真っ先にやるのが、フリーランスだとも思っています。

はっきりと人に見せれる状態にしている人いれば、
自分の頭の中で、経験的に算出するという人も
いるでしょう。

どういう場合であれ
見積もり金額が出せるってことは、
自分の中で決まっている、ということです。

ですから、フリーランスで(あるいは、今目指している人)
まだここすらもできていない人は、
真っ先に見積もり表をはっきりさせてほしいな

と思います。

僕は、わかりやすく自分の中で
「値段表」を作っているので、
それに合わせて、算出しますし、
仮に新規の案件だった場合は、
かかる工数で算出する、みたいな感じで
出すことが多いです。


さて、この値段設定、

「市場価格もあるから、それに合わせて決まる」

みたいな印象を持っている人もいるかもしれません。


確かにそういう側面はあります。


しかしその前に、
大前提としてフリーランスにおいては、

「ぶっちゃけ自分がいくらほしいのか?」

から入った方が良いと思ってます。

というか、そういう風にした方が良いと僕は思っています。

他者がこうだから、こうしよう、ではなく。
他者はこうだけど、自分はこうしよう、です。

フリーランスといっても、
個人事業主ですから、事業をやる上で
必要な金額というものがありますよね

「取引した上で仕事をし、それを請求する」

というだけですから、
クライアントとの合意さえできていれば、
何の問題もありません。

ここをおろそかにすると、

「話が違う!」とか「思ってたより高い!」

みたいな話になります。

相手が値段の話をして来なかったとしたら、
こちらから値段の話をする、くらいのスタンスで
いる方が良い
です。

いつも書いているような気がするのですが、
仕事をする上で最も重要なのは

「情報を先に通すこと」

です。

情報が先に通ってから、ものは売れます。
情報が通ってから、お金が通る
と思っても良いでしょう。

だから、情報をいかに先出しするか?
が重要になって来ますから、
覚えておいてほしいんです。

さて、
提示する価格に関しても「情報」でしかないので、
どんな情報(値段)を通すか?
で、相手が変わってくるという認識は
必ず持っておいた方が良い
でしょう。

例えば、ロゴ制作をするとします。

1万円で提示したとすれば、
それは1万円の価値を感じてくれる人が
依頼しにきますし、
10万円で提示したとすれば、
それは10万円の価値を感じてくれた人が依頼しにきます。

先ほどの言葉を使うなら、
1万円という情報を提示して、
その情報を通して、受け入れられたから
依頼者くる、という話ですね。

情報を通しても、受け入れられなければ、
依頼者は現れません。

これは値段という「情報防壁」です。

言い方を変えるなら、1万円の例なら

「1万円で安いと感じる人は来てね、そうじゃない人は来ないでね」

ですし、
10万円の例なら

「10万円で安いと感じる人は来てね、そうじゃない人は来ないでね」

です。

ただ、そういう暗黙のルールをわかっていない人は、

「ロゴ10万って高っ!」

みたいな反応をして、挙げ句の果てには、

「もっと下げろ」

というわけです。

こちらとしては

「そもそも相手にしてない」

と値段によって宣言しているわけですから、
値段を下げる理由もありません。


そういう人に対して頑張って説得しにかかったり、
依頼してよ、なんて言ったり、値段を下げたり
こちらが凹む理由もない
のです。

駆け出しのフリーランスの人は
ここをよく勘違いしているような気がします。

そんな情報防壁の一つである「値段」ですが、
値段を安くすれば、単純に母数は広がります。

つまり、値段が安いから反応してくれる人は増えます。

その分、設定した値段相当の価値を感じてる人が集まる
という状況が生まれます。

一方で、値段を高くすれば、単純に母数は狭くなります。

当たり前ですが、1万円の時より反応してくれる人は減ります。

その分、10万円相当の価値を感じてくれる人が集まる、

という状況が生まれます。
ここまで書いて察しの良い方は気付くかもしれません。

同じロゴでも1万円の価値を感じてくれる人と
10万円の価値を感じてくれる人の価値観の違いがある、ということです。

安いお店にしか行かない人と、高級レストランによく出向く人の
価値観の違いや意識の違い、ありますよね。

不思議なことに、安いお店によく行く人は雑な印象を持ちますし、
高いお店によく行く人は、丁寧な印象を持ちます。

そういう傾向にはありますよね。

だとすれば、値段が変わることで
相手にする層が変わっていく
という
ことも見えてくるかもしれません。

ですから、値段設定は
どんな意識の人を相手にしたいのか?
というところにすごく関係して来る
、という話です。

そういう意味で、

「市場価格がこうだから」

という理由だけで、値段設定をするのは違う
と僕は思うのです。

自分は誰を相手にしたいのか?
で、値段設定をする必要があります。

「スタートアップの人のために手頃な価格にしたい」

というはっきりとした理由があるなら、
それはそれで良いかもしれません。

ただ、それでも

「スタートアップだから値段が低い方が良い」

とは限りません。

スタートアップでも、デザインに価値を感じてくれる人を
相手にした方が良いかもしれません。


以前も書きましたが、値段を下げる競争戦略は
“最も頭を使わない戦略”だと僕は捉えています。

薄利多売をしたいのであれば、いいでしょう。

その分、体力勝負か人海戦術になるはずです。

頭を使わない分、体を使うことになるかもしれません。

ですから、値段を高いまま、

「どういう情報を通せば、受け入れられるのか?」
「どういう情報を通せば、その価値を認識してくれるのか?」

これを考えていきましょう。

値段が高いけど、受け入れられない。

そういう場合は、
「情報がうまく通っていない」
ってことが、結構多い
です。

そういう意味で
「値段を提示するタイミングで、どれだけ情報を通せているか?」
が、1つのヒントになるはずです。

だから、情報を出す順番とタイミングがビジネスにおいて
とても重要
と言われるんです。

ヒントになれば。

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